ふと、社会人になってもう10年近くたつのだと気づいた。
恐怖だ。
全然、社会人をできている気がしない! 大学生時代に考えていた30代のかっこよさとは程遠い! 何者にも成れていない! おしまいだ! このまま死ぬんだ! 死んだら世界は私を忘れるんだ! 100年後には誰も私のことなんて覚えていない! うわーーーっ! と、最近の私は死んだあとの私のことを考えて勝手に情緒を乱している。
直属の部下もいるのに困ったものだ。こんな上司にさぞかし呆れているだろう……呆れて「自分でどうにかしないと」という危機感から、シゴデキとなるのだ……置いていかないで、部下……(部下はとてもできる、ジョジョが大好きな人です)。
私の仕事は某分野の書籍をつくる仕事であり、世間一般には編集者とカテゴライズされるものだ。ただし、世間一般のイメージの編集者の仕事からは、少し外れるだろう。詳細を語ると身バレしてしまうので、これ以上は言わないことにする。
さすがに10年も働いていれば、私が関わった本も1冊や2冊ではない。なかには長く売れ続けている書籍もあり、大変有り難い限りだ。
私は、長い長い書籍の歴史のなかで、ほんの先っぽにしか触れていないが、そのなかでも書籍の置かれる状況が変わってきている時代に編集者をやっていると思う。
いや~~正直なところ、インターネットに溢れる無料/有料のテキストコンテンツを読む時間を奪って、本を買って読んでもらうってきついっすよ!
情報がもうわんさかあって、それがかなりの速度で流れていくなか、読者に書籍の魅力を伝えるってきびしいっすよ!
あと、私は私自身がそこまで汎用性のある精神をしていない自覚があるのだが、そのなかで「より多くの人に」読んでもらうために、汎用性のあるキャッチコピーや売り方を考えるってきついっすよ!ずっと、「たくさんの人に届く言葉ってなんだろう……」と考えているが、そんなの、ドマイナーオタクとして人生の大半を過ごしてきた人間には思いつきませんよ!
宣伝ってどうすればいいんだよ!!!!!!
……などと、日々、仕事を威嚇しながら生きている。
ただ、まあ、社会人きっついぜ、と思うことも多いが、私は運良く、会社の同僚たちには恵まれている。社会人になったら基本的には仕事関連の人間関係が増えるから、そんなに深く付き合うことはないのだろう……と考えていたが、ところがどっこい、うちにはめっちゃ呼んでいるし、もちろん、向こうの家にも行っている。特に仲良くしている同僚たちはおもしろい企画をたてるのがうまく、以下のような催しを一緒にやってきた。
ONE PIECEプレゼン
自己紹介プレゼン
自分の好きなもの100個並べて発表する会
梅シロップづくり*1
平成の空気を瓶に閉じ込めて令和になってから開ける会
トンチキコスプレクリスマス会
「推し」の素晴らしさ(沼加減)をまとめた論文発表会
誕生日プレゼントに法螺貝を贈ろう企画
お誕生日まとめて祝おうディズニーお泊まり会
「推し」概念の香水をみんなで嗅ぐ会
なかつコラボカフェ*2
会社内で宝探し企画
一年で一番トンチキだった言動を決めるSTRアワード
一言で書き連ねただけではどんな催しかよくわからないだろうが、まあ、いろいろやってきたんだと思ってもらえれば、それでいい。
ここまで書いてきて、社会人生活に希望が見えてきた気がする。
なんとか頑張ろうと思います。
ほとんど取り止めのない愚痴のような内容だったが、私は満足した。
担当書籍の入稿まであともうひと踏ん張りですが、頑張ります。
みんな買ってくれ~本を……。
↑これはうちにやってきてまだ1ヶ月たっていない頃の新田。不安げな表情をしている(ように見える)。このときはまだ大人しく、撫でたり抱っこしたりしろ、という要求は乏しかった。今はこちらが座ってぼんやりしていたらそばにやってきてとりあえず足を引っ込め、抱っこしろ~と要求してくる。かわいいね。慣れてくると図々しくなってくるところが「新田」の名前の元ネタである自キャラに通じるところがあり、大変萌える。